個別訪問

訪問支援の流れ

訪問支援(家庭訪問)

 家庭訪問の目的は、ご本人を外につなげることを第一に考えています。
✽事前にご家族の方としっかり話し合いを致します。訪問の必要性やその効果についての話し合い、次に繋がる訪問でなければ意味がありません。

ひきこもり状況で本当に必要な訪問支援とは何であるのかを考える上で重要なのは、ひきこもり当事者が何を求めているかです。ひきこもり当事者の最大の心配は、自分自身の将来です。表面上は諦めたようなコメントを出す方も多いですが、それは“何を”“どのように”行動してよいか分からないからです。そこに焦点を絞っていくことがポイントとなります。より具体的に、本人が「これなら、やってみてももいいかな?何とかなるかな?」と思える情報をいかに届けていくかが必要な支援となります。
 しかしながら、訪問をしてもらうことを当事者に伝え「ハイ、わかりました」と言うことはなかなかありません。
 「余計なことするんじゃない」と拒否したり沈黙してしまうことなど良く有ります。
 そのような状態で、「本当に訪問支援なんてしていいのか?」と考えるのがご家族です。そこには、閉鎖された家庭空間の中で、親子の共依存関係がひきこもりの根底にあることがあります。。私の経験からも家族以外の「第3者」の客観的な影響が必要だと感じてました。
ご家族の方が、訪問についてしっかりひきこもりご本人にお伝え頂くことが変化のきっかけになります。伝え方や内容についても打ち合わせをさせて頂きます。

 訪問支援では、保護者相談でお聴きした情報をもとに対応していきます。

訪問するための土台作り

 親が子どものことを煩わしくなって第3者に頼むのではなく、本当に現状や将来を安じているからこそ相談をしたり、訪問支援を依頼しようと考えていることを伝えていただきます。本人たちは、ひきこもりの現状が良い状況じゃないことは理解していて、自力で生きていくことも難しいことを分かっています。

 基本的には、親子で話し合いが出来ない状況であれば、第3者を入れて、未来に向かっての情報を仕入れながら、将来のことを考えてもらわなければならないことを伝えていただきます。

 ここで、親の想いをしっかり伝えることが後々重要な鍵となってきます。曖昧な表現や良いことだけ言うのは逆に本人を不安にさせてしまいます。

訪問の日時を必ず伝える

 訪問支援を開始する際には、必ず訪問日時を本人に伝えていただきます。

 事前に伝えると精神的に不安定になるのではないか?暴れたらどうしようか?と考える保護者も多くいます。
 本人のことなので必ず伝えていただきます。伝えないことのリスクのほうが問題です。
 伝えることで、一瞬は動揺しますが、早めに伝えることで、本人にも考える時間が出来ます。「親が勝手にやっていることだから関係ない・・」「出かけてしまえばいいや・・」など気持ちを切り替えていくことが出来ます。抜打ちで訪問するとなると、本人は何も考える間も与えられないままの状況になりパニック状態になりかねません。

 ご本人の理解がない状態での訪問活動には効果がないと考えます。

訪問開始

 ご本人に訪問を伝えた上であっても、当日は会えないところからの訪問が多くなります。最初は無理のないところから緩やかにアプローチしていきます。本人が部屋から出て来ないのであれば、初回から声をかけたりはしません。
いくら「無理なことはしないよ」と事前に話をしていても、本人的には何をされるんだろうとの、恐怖や不安を抱えています。少なくとも、無理やり何かをさせることはないんだということを感じてもらうところから始めます。会えないにしても、タイミングを見ながら、具体的な情報を扉越しに提供しつつ、本人の内面で葛藤してもらえる機会を作っていきます。耳に色々な情報が入り込んでくれば、本人も考えるしかなくなります。その過程の中で、未来に向かっての思考を開始してもらい、整理をつけていってもらいます。
 会えない状況が続くのであれば、会うきっかけを話の中で構築していきます。そして、本人に適した自立への道筋に誘導していきます。